悪夢は悪魔

普段、寝つきはいい方で「眠れない夜」なんて1年に2回ぐらい。それも、昼寝を盛大にしすぎたか、あまりに散財しすぎてカードの支払いがものすごいことを知り、「来月からは節約しよう」と落ち込むとかそんなことが理由だったりします。今日読んだ「オテル モル」は睡眠の小説。希里が働き始めた会員制のホテルは「安眠」を目的とした地下にあるホテル。チェックインは日没後、チェックアウトは日の出前。ずぶずぶと深い眠りに誘われる文章。ああ、不眠でなくても、悪夢にうなされなくても、ここで深く眠りたい…と思わせる内容。
しかしそれだけなんだな。ちょっと惜しい。そこからの展開が広がらない感じで残念。これは「食堂かたつむり」の時でも思ったこと。発想は好みなのに、展開が惹かれないの。こればかりは個人の好みだから仕方ない。
でも、朝読むとずぶずぶと眠りの海に潜りたくなりました。ああ、眠い。

オテル モル (集英社文庫)

オテル モル (集英社文庫)