「道子の調査」DVD

先日購入したPPPPの「道子の調査」のDVDを観ました。
やー、面白い。友達が2006年にこのお芝居を観に行った感想を読んでPPPPに興味をもったきっかけだったのです。緑を基調にしたくすんだ感じの舞台セットは絵画のようです。東京はスズナリ、大阪はインディペンデントシアター2ndで上演ということで、うーん観たかった…。

6年前に失踪したダイザワナミコという女性の調査をするサエという女。それぞれが面識のない7人の証言者たちは、ナミコに頼っており、困った状況に置かれていた。
彼らからナミコのことを聞くうちに、だんだんナミコに感情移入していくサエ。そしてナミコの代わりにサエを頼り始める証言者たち。そして失踪してしまったサエ。
それから6年経ち、再度ナミコの調査が再開され、今度は道子がやってくる。再び7人の証言者が集められるがナミコの話はおぼろげになり、彼らはサエの事ばかりを道子に話す。

6年前と現在が交互に繰広げられ、同じ舞台上で道子に話しかけると現在、サエに話すと6年前になるのですが、その入れ替わりが不自然でなく話が進行していきます。不思議なんだけどよく分かる。
サエ役のぼくもとさんがだんだん証言者たちに頼られることに充実感を覚えて、調査よりそちらの方にどんどん囚われていく様子が興味深く面白かった。人間って求められると嬉しいからなぁ。「やりたくない仕事は何も考えずにやるのよ!」言い切る道子と対照的。
ラストはどーんと吹っ切るように終わり。この分からなさが後を引きます。やはり生で観たかった!そして終演後にあれこれ語りたかったよ。